睡眠によって記憶力を向上させる方法!「ごめんなさい。記憶力をアップするにはどうすればいいかわからないの。」「眠ればいいと思うよ。」
記憶力を高めたい!覚えたことをしっかり記憶に残しておきたい!と思ったことはありませんか?今回の記事では、「睡眠と記憶のメカニズム」、「記憶力を上げるための睡眠の取り方」を紹介します!睡眠を上手く使い、記憶力を高めてみましょう!
この記事は、カリフォルニア大学バークレー校教授の睡眠科学者マシュー・ウォーカーさんの書かれた「睡眠こそ最強の解決策である」という本を参考に書いています。最後に参考文献としてまとめておくので、興味のある方はぜひご覧ください!
それでは、一緒にLet's play!
結論
まず最初に、この記事の結論をお話しますね!
睡眠を取ることで、「覚えられる記憶の容量が増え」、「記憶を忘れにくなる」
また、覚えて忘れてしまった記憶も思い出せるようになる。
学習前の睡眠⇒新しい記憶を取り入れやすくなる
学習後の睡眠⇒記憶が定着しやすくなる
「どうやって記憶力をアップするの?という具体例」や、「睡眠によって記憶力がアップした研究結果」など、おもしろい情報を話していくので、ぜひ最後までご覧ください!
睡眠が記憶力をアップする!
脳には「海馬と呼ばれる、一時的に記憶を保管する場所」と「大脳新皮質と呼ばれる、長期的に記憶を保管する場所」があります。覚えた情報というのは、一度海馬に保存されます。そして、睡眠によって、海馬から脳皮質へ記憶の引っ越しが行われることが分かっています。
海馬はUSBメモリのようなもので、容量がいっぱいになると、記憶できなくなります。たくさん暗記しようとすると、覚えられなくなるのは、何となくわかりますよね。
また、最悪の場合、容量がいっぱいになると最悪の場合「干渉忘却」が起こります。これは古い情報が新しい情報に上書きされてしまう現象です。頑張って覚えた記憶が上書きされてしまうのはもったいないですよね。
このようなことから、「一気にたくさんのことを覚えることは無理がある」、「たくさん覚えるためには海馬の容量を空ける必要がある」ということです。
眠りが記憶のスペースを空けるというのを証明したおもしろい研究があるので、紹介しますね!
健康な若い大人を被験者に選び、ランダムに2つのグループにわけました。一方のグループは昼寝をとり、もう一方のグループは昼寝をとりませんでした。正午になると、どちらのグループも100人の顔と名前を覚えてもらい、海馬の容量をいっぱいにさせました。どちらのグループも記憶できる量は同じぐらいでした。
そのすぐ後、昼寝をとるグループは90分昼寝をしてもらい、昼寝をとらないグループはずっと起きていてもらいました。そして、同じ日の午後6時に、両方のグループに先ほどとは違う100人の顔と名前を覚えてもらいました。
ずっと起きていたグループは時間がたつにつれ新しい情報を記憶する能力が落ちていったのに対して、昼寝をとったグループは、2回目のテストの方が記憶力が向上していました。
昼寝をとったグループは、20%も成績がよかったのです!この実験から、睡眠には記憶のスペースを空ける効果があることがわかります。
睡眠によって、海馬の容量が空き、新しい記憶を取り入れられる!
睡眠が記憶を定着させる!
次に、睡眠によって記憶を定着させ、忘れにくくできる!ということについて解説していきます。
MRIを使って寝る前と後で記憶を引き出す場所が変わるのかを調べた研究があります。その研究によって、「寝る前は、短期の記憶を保管する海馬から」、「寝た後では、長期の記憶を保管する大脳新皮質から」、記憶が引き出されていることがわかりました。先ほど話した通り、記憶した情報は、睡眠によって「短期記憶を保存する場所」から「長期記憶を保存する場所」に移動するということですね。
長期の記憶を保管する場所に記憶を移動させることで、記憶が定着し、忘れにくくなります。
さらに、学習してから寝ると記憶が定着することを示した、おもしろい研究があるので紹介しますね!
被験者は、口頭で様々な情報を伝えられ、8間の間にどれくらい忘れるかを測定しました。参加者は、「8時間ずっと起きているグループ」と「8時間寝て過ごすグループ」に分けられました。その結果、「寝て過ごしたグループは記憶が定着していた」のに対して「起きて過ごしたグループは新しい情報をほとんど覚えていませんでした」
このような実験は他の研究者によって、何度も再現されており、睡眠を挟むと約20~40%記憶が定着するという結果がでています。さらに、覚えた記憶だけでなく、覚えて忘れてしまった記憶も思い出せるようになっていたらしいです。
寝ると記憶が定着するというのはよく聞く話ですが、40%も記憶が定着するなら、睡眠を大切にしたくなりますね!また、この本によると、日中の昼寝にも同じような効果があるそうなので、暗記した後はちょっと寝るのもいいかもしれませんね。
睡眠には記憶を定着させる力がある!
記憶力をアップする睡眠の取り方!
次は、いままでの情報から、記憶力をアップする睡眠のとり方を紹介します!
結論から申し上げますと、「たくさん記憶した場合は、学習前に睡眠をとる」、「学習した後は睡眠をとる」ということです。
たくさん記憶した場合は、学習前に睡眠をとる
記憶した情報は海馬と呼ばれる短期記憶を保管する場所に保存されると話しました。
たくさん記憶した後に、さらに記憶する場合、海馬の容量がいっぱいになっていて、上手く記憶が保存されない可能性があります。そこで、たくさん勉強したな~と思った後は、休憩として昼寝をするようにしましょう!これによって、記憶容量が空き、新しい情報をたくさん保存できるようになります!
学習した後は睡眠をとる
睡眠によって、記憶した情報は長期記憶を保管する場所に移動すると話しました。
せっかく覚えた内容は覚えておきたいですよね。そこで、暗記を行った後は、休憩として昼寝を行いましょう。また、寝る前に暗記を行うのもオススメですね!
私は、ポモドーロタイマーを使って、25分本を読んだら、5分寝るようにしています。ぜひ、お試しあれ。
記憶力をアップするするために「たくさん記憶した場合は、学習前に睡眠をとる」、「学習した後は睡眠をとる」ことが大切!
まとめ
今回記事で紹介したことは、以下の5つです。
睡眠をとることで、「覚えられる記憶の容量が増え」、「記憶を忘れにくなる」
睡眠をとると、覚えて忘れてしまった記憶も思い出せるようになる。
学習前の睡眠⇒新しい記憶を取り入れやすくなる
学習後の睡眠⇒記憶が定着しやすくなる
記憶力をアップするために「たくさん記憶した場合は、学習前に睡眠をとる」、「学習した後は睡眠をとる」
さあここからが本番です!知識を蓄えるだけでなく、次に紹介するクエストもクリアして、記憶力を上げてみませんか?
本日のクエスト:覚えたことを記憶に残す方法を見つけてほしい!
あなたの脳から、覚えたことをしっかり定着させてほしいと依頼が届きました。
どうすれば、覚えたことを定着されられると思いますか?覚えたことを定着させるなんてできるんでしょうか。我々ギルドの調査によると、睡眠が関係してるんじゃないかと報告が入っています。
あなたの脳を救うために、力を貸してくれませんか?
P.S
参考文献の本、読みやすく、睡眠を改善するとどんなメリットがあるのか書いてあって、とてもオススメです。今回は、本に書いてある一部しか紹介できなかったので、ぜひ読んでみて下さい!
参考文献
以下の本を参考に記事を作成しました! 気になる方は、こちらの本を買って読むとより理解できると思います。
- 作者:マシュー・ウォーカー
- 発売日: 2018/05/19
- メディア: Kindle版